【10月9日 AFP】マリア像に冷凍サメ――麻薬密輸組織のあの手この手の隠し場所に、新たなバリエーションとしてバナナがこのほど加わった。

 メキシコ当局は7日、輸送中の完熟バナナの山から2.6トンのマリフアナを押収したと発表した。

 国防省によると、米アリゾナ州トゥーソン(Tucson)の南100キロ付近の米・メキシコ国境の検問所で、兵士がトラックの荷台からかすかなマリフアナのにおいをかぎ取った。積み荷のバナナを調べたところ、熟しすぎの状態だったため、おかしいと思いバナナの下を確認。508個の包みに入ったマリフアナ計2650キロ近くを発見したという。

 逮捕された運転手は、メキシコ市(Mexican City)からティフアナ(Tijuana)に向かう途中だったという。

 メキシコのフェリペ・カルデロン(%Felipe Calderon%)大統領は、米国への麻薬密輸ルート撲滅を掲げ、2006年12月の就任以来、全国に約5万人の兵士を展開して摘発に努めているが、これまでに麻薬関連の事件で命を落とした人は1万4000人に上る。

 対する密輸組織は、麻薬を国外へ運び出す「革新的」な――あるいは珍妙な――手法を模索。マリア像の中や冷凍サメの腹に隠すという手段のほか、手製の「潜水艇」まで登場している。(c)AFP

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