【10月4日 AFP】メキシコの司法当局は2日、この週に合成麻薬の原材料となる化学物質、合計37トンを押収したと発表した。

 発表によると、違法なアンフェタミンの製造で使われるフェニル酢酸を米国との国境にあるヌエボラレド(Nuevo Laredo)の税関で17トン、太平洋に面した港町マンサニジョ(Manzanillo)で20トン押収した。司法当局は、メキシコ史上最大の押収量だとしている。

 フェニル酢酸は2005年5月に15トンが、今年3月には1.9トンが押収されていた。

 メキシコは、世界最大のコカイン消費国である米国への密輸ルートをめぐり麻薬カルテルとの戦いを続けている。フェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領は2006年12月の就任以来、全国に約5万人の兵士を派遣して地元警察を支援しているが、この期間に麻薬関連の事件で命を落とした人は1万4000人に上っている。(c)AFP