【10月3日 AFP】ロシア当局は2日、モスクワ(Moscow)市内の空港にあるレストランやバーの強制捜査を行った。検察当局によると、目的はウオツカなどのアルコール度の高い酒類の販売を中止させることだという。

 ロシア検察当局は同日、「モスクワ市内の3つの主要空港でアルコールの違法販売が行われていた事実を突き止めた」との声明を発表した。

 これに先立ち同国経済紙「ベドモスチ(Vedomosti)」は酒類業界筋の話として、当局は9月上旬からひそかに空港内の飲食店の捜査を進めていたと報じていた。飲食店などは、ロシアの法律では空港など多くの人が集まり危険な事態が発生する可能性のある場所では、強い酒類の販売は禁止されていると告げられたという。

 この法律は以前からあったものの、これまで空港の飲食店は強い酒類を堂々と販売していた。当局が突然、規制を強化し始めた理由は不明だ。

「捜査について情報を提供した関係者によると、検察は免税店でのスピリッツ類の販売を制限したいと考えていたが、これまではそれを実行する根拠がなかった」と同紙は伝えている。

 ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は8月、ビールの販売容器の最大サイズを小さくするなどのアルコール依存症対策の強化を政府に求めていた。(c)AFP