【9月21日 AFP】米司法当局は20日、米国内で攻撃を計画していたとして、アフガニスタン出身の男3人を逮捕したと発表した。うち1人は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の訓練を受けていたという。

 司法省によると、米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)は「米国内で簡易爆発物を爆破させる計画に関連して、米国やパキスタン、その他の国」で、複数の人物の捜査を行っているという。

 逮捕されたのは、ナジブラ・ザジ(Najibullah Zazi)容疑者(24)と父親のモハメド・ザジ(Mohammed Zazi)容疑者(53)。2人とも、19日夜にコロラド(Colorado)州で逮捕された。もう1人は、アフマド・ワイス・アフザリ(Ahmad Wais Afzali)容疑者(37)で、ニューヨーク(New York)で逮捕された。モハメド容疑者は米国に帰化しており、残る2人は米国の永住権を持っている。3人とも米国に合法的に居住していた。
 
 司法省は、容疑者3人は、国内外でのテロリズムに関与した事柄について、FBIに意図的に虚偽の証言を行ったとしている。

 3人の逮捕に先立ち、FBIなどはコロラド州デンバー(Denver)とニューヨークの住宅で家宅捜索を行ったほか、デンバーでは3日間にわたってナジブラ容疑者から任意で事情を聞いていた。この事情聴取でナジブラ容疑者は、2008年にパキスタンのアルカイダの訓練施設で実施された武器と爆薬に関する教育課程に参加し、指示を受けたことを認めたとされている。

 しかし、19日のデンバー・ポスト(Denver Post)紙は、ナジブラ容疑者は同紙の電話取材に対し、アルカイダや攻撃計画との関係を否定したと報じた。

 元FBIテロ対策主任のスティーブ・ポメランツ(Steve Pomerantz)氏はFOXテレビに対し、虚偽供述での逮捕はおそらく容疑者の拘束を続けるための方便で、捜査が進めば新たな情報が出てくるだろうとの見通しを語った。

 米CNNテレビは捜査関係筋の話として、攻撃目標は鉄道や地下鉄などのニューヨークの主要交通システム中枢だったと報じた。米各メディアも、ニューヨークでの捜索で14個の新しい黒いバックパックが発見され、このバックパックを自爆攻撃に使う計画だったのではないかとの懸念が高まっていると報じた。(c)AFP/Alex Ogle and Michael Mathes