【9月16日 AFP】米カリフォルニア(California)州の警察当局は15日、1991年に当時11歳だったジェイシー・リー・ドゥガード(Jaycee Lee Dugard)さん(29)を誘拐し、18年間監禁していたフィリップ・ガリドー(Phillip Garrido)被告(58)の自宅で、1980年代に発生した未解決の女児誘拐事件2件について捜査を開始した。

 捜査員約60人と捜索犬が米カリフォルニア州サンフランシスコ(San Francisco)東部アンティオック(Antioch)の被告の自宅に配置された。被告の自宅付近からは骨片が発見されており、約1週間前に人骨である可能性が高いことが明らかにされた。

 アンティオックからそれぞれ100キロほど離れたヘイワード(Hayward)とダブリン(Dublin)の警察当局によると、捜査は1988年と1989年に行方不明になった女児2人に関連しているという。2人の失そうとドゥガードさんの失そうに類似点があることが捜査の開始に結びついた。

 ヘイワード警察当局によると、敷地の半分近くで1日かけて行われた捜査では、ガリドー被告と同被告の妻が女児2人の失そうへ関与したことに直接結びつく証拠は発見できなかったという。

 同警察は1988年に当時9歳で食料品店前から連れ去られたMichaela Garechtさんの失そうとガリドー被告を結びつける証拠を捜しているという。前月ドゥガードさんが発見されてから、両事件に多数の類似点があることに警察は衝撃を受けているという。さらに、ガリドー被告の写真と警察が作製したGarechtさん誘拐事件の犯人の似顔絵が似ているという。

 一方、ダブリン警察は1989年に下校途中に姿を消した当時13歳だったアイリーン・ミシェロフ(Ilene Misheloff)さんとガリドー被告の関連を調査していることを明らかにした。

 同警察は、ミシェロフさんが乗り込んでいるところを目撃された車の特徴と前月ガリドー被告の自宅から見つかった車が似ているとしたものの、捜査の状況については「この20年あまりで、数千分の1と言わないまでも、数百分の1進んだ程度だ」と述べた。(c)AFP/Rob Gloster