不明貨物船のロシア人乗組員にかん口令か、高まる隠ぺい工作説
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【8月31日 AFP】前月末にバルト海(Baltic Sea)で消息を絶ち、数週間後にロシア海軍に救出された貨物船「アークティック・シー(Arctic Sea)」。乗組員の大半はモスクワに帰還したものの、家族やメディアから遠ざけられ、一部はロシア当局によって船内に留め置かれていることから、当局が何かを隠ぺいしようとしているのではないかとの説が高まっている。貨物船は違法積載物を運搬していたとの憶測も持ちあがっている。
ロシア人乗組員を乗せたマルタ船籍の「アークティック・シー」は前月23日、スウェーデン沿岸付近の海域で行方が分からなくなっていたが、ロシア海軍が18日、貨物船を発見し乗組員を無事保護。ハイジャック容疑者8人の身柄を拘束した。ロシア捜査当局によると、貨物船は覆面をした警察を名乗る一団に乗っ取られていたという。
「アークティック・シー」の積み荷は木材とされているが、多数の船舶が行き交う欧州海上での大胆な犯行に、貨物船は武器や核物質などの違法積載物を運搬していたのではないかとの憶測が高まっている。
こうした疑惑に対し、ロシア当局は、武装集団から貨物船を奪回した際に、船内を検査したが、不審物は発見されていないと説明。貨物船がロシアのノボロシースク(Novorossiisk)港に到着後、さらに徹底調査を行うと発表した。
一方、ロシア軍に保護された「アークティック・シー」乗組員15人中、11人はモスクワ(Moscow)に帰還しているが、4人は貨物船の接岸補助要員として、船内に留め置かれたままだ。
また、モスクワに到着した11人も、家族やメディアの接触から遠ざけられており、隠ぺい工作説が高まる結果となっている。
ロシア捜査当局は、モスクワでは11人に対し、犯罪に関与した者が紛れていないか確認中で、11人を隔離したり、何かを隠ぺいしていることはないと弁明している。
だが、大衆ニュースサイト「Life.ru」によると、飛行機で北西部アルハンゲリスク(Arkhangelsk)に到着した乗組員らは、まるで命令されたかのように、一様にカメラから顔をそむけ、記者らの質問にも答えなかったという。
一方、武装集団とみられる容疑者8人もモスクワに拘束されており、海賊行為および誘拐の罪で起訴される見通しだ。8人の国籍はロシア、エストニア、ラトビア。弁護団によると、8人は全員、無罪を主張しているという。(c)AFP
ロシア人乗組員を乗せたマルタ船籍の「アークティック・シー」は前月23日、スウェーデン沿岸付近の海域で行方が分からなくなっていたが、ロシア海軍が18日、貨物船を発見し乗組員を無事保護。ハイジャック容疑者8人の身柄を拘束した。ロシア捜査当局によると、貨物船は覆面をした警察を名乗る一団に乗っ取られていたという。
「アークティック・シー」の積み荷は木材とされているが、多数の船舶が行き交う欧州海上での大胆な犯行に、貨物船は武器や核物質などの違法積載物を運搬していたのではないかとの憶測が高まっている。
こうした疑惑に対し、ロシア当局は、武装集団から貨物船を奪回した際に、船内を検査したが、不審物は発見されていないと説明。貨物船がロシアのノボロシースク(Novorossiisk)港に到着後、さらに徹底調査を行うと発表した。
一方、ロシア軍に保護された「アークティック・シー」乗組員15人中、11人はモスクワ(Moscow)に帰還しているが、4人は貨物船の接岸補助要員として、船内に留め置かれたままだ。
また、モスクワに到着した11人も、家族やメディアの接触から遠ざけられており、隠ぺい工作説が高まる結果となっている。
ロシア捜査当局は、モスクワでは11人に対し、犯罪に関与した者が紛れていないか確認中で、11人を隔離したり、何かを隠ぺいしていることはないと弁明している。
だが、大衆ニュースサイト「Life.ru」によると、飛行機で北西部アルハンゲリスク(Arkhangelsk)に到着した乗組員らは、まるで命令されたかのように、一様にカメラから顔をそむけ、記者らの質問にも答えなかったという。
一方、武装集団とみられる容疑者8人もモスクワに拘束されており、海賊行為および誘拐の罪で起訴される見通しだ。8人の国籍はロシア、エストニア、ラトビア。弁護団によると、8人は全員、無罪を主張しているという。(c)AFP