【8月27日 AFP】キューバにあるグアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地内の収容施設に7年間にわたって拘束されていたモハメド・ジャワド(Mohammed Jawad)氏の弁護士は27日、ジャワド氏が米国に国家賠償を求める訴訟を起こす考えであることを明らかにした。ジャワド氏は24日に釈放され、母国アフガニスタンに米軍機で送還された。

 ジャワド氏の弁護士らは米連邦裁判所で懲罰的な賠償を求めていく方針。また、当座の食料・住居費などの支援についても求めていく考え。ジャワド氏は教育を受けておらず、家族も貧困状態で母子家庭だという。

 ジャワド氏の弁護士、エリック・モンタルボ(Eric Montalvo)氏は、アフガニスタンのカブール(Kabul)で会見し、同国のアブドゥル・ラヒム・ワルダク(Abdul Rahim Wardak)国防相が、ジャワド氏の支援を表明したことを明らかにした。一方で、このことは「ジャワド氏の生活復帰に向けた支援を、米国に要求しないということではない」と強調した。

 また、モンタルボ弁護士は、アフガニスタンで米軍に拘束された時点でジャワド氏の年齢が12-15歳だったと語った。米国防総省は、米軍車両に手投げ弾を投げたために拘束したジャワド氏の年齢は16-17歳だったと発表している。

 ジャワド氏の供述は拷問を通じて得られたものだったとして、米軍の特別軍事法廷判事は2008年末ごろまでに証拠の大半を破棄し、また米連邦検察当局も起訴を断念。米連邦裁判所はジャワド氏を24日までに釈放するよう命じていた。(c)AFP