【8月26日 AFP】(一部更新)ロシア人乗組員が乗るマルタ船籍の貨物船「アークティック・シー(Arctic Sea)」が乗っ取られた事件で、ロシア検察当局は26日、アークティック・シーは「秘密任務中」ではなく、違法な積荷が積載されていた証拠も出ていないとして、再度、疑惑を否定した。

 アークティック・シーをめぐっては、さまざまな憶測が飛び交っており、武器や核物質を積載していたとの疑惑も出ている。

 同船は、前月スウェーデン近海で海賊に乗っ取られ、その後ロシア海軍に救出されるまで数週間にわたって行方が分からなくなっていた。公式には、同船はロシア人乗組員15人を乗せ、アルジェリアへ材木を運んでいたとされている。

 検察当局の発表に先立ち、ロシア検察幹部のアレクサンドル・バストルイキン(Alexander Bastrykin)氏は同日、政府系ロシア新聞(Rossiyskaya Gazeta)紙のインタビューに対し、「アークティック・シーが材木以外の積荷を運んでいた可能性を排除できない」と述べ、疑問を呈した。「そのため、ロシア人乗組員らを拘束して、乗組員の中になんらかの関与をした者がいないかを確認している」

 一方、アークティック・シーの乗組員11人がロシア当局に拘束され、家族とも会話を許可されていないと報道されたことに対し、ロシア当局による隠ぺい工作ではないかとの憶測も巻き起こっている。

 また、ロシア軍のニコライ・マカロフ(Nikolai Makarov)参謀総長は、アークティック・シーに材木以外の積荷が積載されていたかどうかについて、ロシア当局は今のところ確認がとれていないと述べた。

 マカロフ参謀総長は、「何を積んでいたかわからない。材木があったことはわかっているが、それ以外の積荷があったとしたら、それは捜査によって明らかにされなければならない」と語ったほか、乗っ取り犯が、欧州で最も船舶の多い海路で、入念な計画をたててまで乗っ取りを実行した理由もわかっていないと述べた。(c)AFP