【8月16日 AFP】中国広東(Guangdong)省広州(Guangzhou)の白雲(Baiyun)区の警察が、ナイトクラブやカラオケバーの従業員らにDNAサンプル提出の義務付けを開始したことに対し、現地では賛否両論があがっている。

 現地紙、羊城晩報(Yangcheng Evening News)によると、白雲区ではそうしたサービス産業の従業員らに勤務の継続許可証を与える条件として、従業員らのDNAや指紋、筆跡のサンプルを提出させ記録している。

 ある警察署ではすでに118店舗、4233人分を集めた。この署の副署長は、DNAデータベースは犯罪者の追跡に役立つと語る。「こうした監視機構によって、将来起こりうる犯罪に関する情報をストックできるだけでなく、娯楽産業に雇われている人物の身元をチェックすることもできる」という。

 同副署長によると、同地区では2005年以降、カラオケバーなどの娯楽サービス店舗が増えており、犯罪の温床となる可能性を排除するために監視を強化する必要があるという。一方で、DNA情報や指紋の採取は、個人のプライバシーの侵害にはならないと強調し、「(集めた)情報は直接、市の警察データベースに送られ、漏洩することはない」と述べた。(c)AFP