【8月9日 AFP】前月31日にイランで米国人旅行者3人が拘束された事件について、直前まで3人と行動を共にしていた男性の手記が6日、複数のニュースサイトに掲載された。この手記は「3人は単純だがとても悔やまれる誤り」を犯したとしている。

 手記を書いたのはション・メクフェッセル(Shon Meckfessel)さん。7月下旬にシェーン・バウアー(Shane Bauer)さん、サラ・ショウルド(Sarah Shourd)さん、ジョシュ・ファタル(Joshua Fattal)さんの3人と共にシリアのダマスカス(Damascus)からイラク北部のクルド人自治区を旅行していた。メクフェッセルさんによると、4人は友人同士で、4人とも中東の文化に対する深い敬意を持っており、旅行記を書いたこともある。

 7月29日にクルド人自治区のスレイマニヤ(Sulaimaniyah)に着いた4人は、地元の人からアフメドアワ(Ahmed Awa)の滝の風景は素晴らしいと勧められ、そこに行くことを決めた。しかしそこがイランとの国境に近いと言った人は1人もいなかったという。

 30日の夕方、メクフェッセルさんを除く3人はキャンプをして徒歩でアフメドアワに向かう予定でホテルを出た。メクフェッセルさんは風邪をひいたためホテルに残った。

 31日、キャンプで一夜を明かした3人は早朝からアフメドアワへのトレッキングを再開した。メクフェッセルさんは体調が回復したため、その日に3人と合流しようとバウアーさんと何度か携帯電話で連絡を取り合った。危険を感じていた様子は全くなく、国境に近づいているとは全く知らなかったはずだという。持っていた地図にもアフマドアワは載っていなかった。

 しかし、午後1時前後にメクフェッセルさんが送った2本のテキストメッセージに返事がなく、その後午後1時半すぎに自分たちは拘束されたので米大使館に連絡して欲しいという電話があったという。その後イランの国営メディアは、7月31日にイラク北部クルド人自治区から国境を越えてイランに入国した3人の米国人旅行者をイラン当局が拘束したと伝えた。

 メクフェッセルさんの手記は、バウアーさんがかつてフリーランスとして寄稿したことがある、The NationNew American MediaMother Jonesなどのサイトに掲載された。(c)AFP