【8月8日 AFP】ザンビアで、医療問題について訴えるため、医療を受けられずに病院の外で出産する女性を写真に収め、この写真を政府に送付した新聞編集者が、わいせつ物を配布した容疑で起訴された。同編集者は5日、裁判所に出廷した。

 証言台に立ったジョージ・クンダ(George Kunda)副大統領の秘書、Kenneth Ngosa氏は、医師のストライキが原因で女性が病院の外で出産を余儀なくされているとの苦情の手紙を、ポスト(Post)紙の編集者、チャンサ・カブウェラ(Chansa Kabwela)氏から受け取ったと述べた。

 Ngosa氏は、「手紙の中には、女性の出産の様子を撮影した3枚の写真が入っていた。副大統領に見せるのをためらったが、要求されたので、副大統領に写真と手紙を渡した」と語った。「副大統領は写真を見て憤慨した様子で、このような写真をこれまで一度も見たことがないと述べた」

 産まれた子どもはその後死亡したという。

 カブウェラ氏は前月、出産の写真を地元の女性団体と副大統領事務所に配布した後、拘束されていた。同国のルピヤ・バンダ(Rupiah Banda)大統領が、この写真に怒りを示し、前月の記者会見中に撮影責任者を拘束するよう命じたという。

 裁判所は最大野党の愛国戦線(Patriotic FrontPF)メンバーらで埋め尽くされ、裁判所の外は「チャンサ、勇気を出せ」や「ルピヤ(大統領)よ、足を引っ張るのをやめろ」などと書かれたプラカードであふれかえった。(c)AFP