【8月4日 AFP】イタリアの首都ローマ(Roma)で、韓国人観光客の荷物を盗んだ泥棒が、観光客にしたたかに殴られ、それを制止した警察に泥棒が感謝するという事件があった。

 3日の警察発表によると、この48歳の泥棒は逮捕された後、警察に「あなたたちに感謝しなければいけない。彼らにもう少しで殺されるところだった」と述べたという。

 現場はローマの歴史的建造物が集まる地区にあるマルチェロ劇場(Theater of Marcellus)付近。イタリア北部リグリア(Liguria)州からやって来た泥棒は、韓国人観光客の目を離しているすきにハンドバッグ1個を盗んだ。すぐに見つかったが家族をナイフで脅し、逃走しようとした。

 しかし、家族のなかにいた20代の男性2人が泥棒を数百メートルにわたって追いかけ、テコンドーの技を使って捕まえた。2人は泥棒からナイフを奪い、殴り続けたが、パトロール中だった警官が割って入り、ただちに泥棒を逮捕した。

 警官は「普通は(泥棒に遭った)観光客はただわたしたちを呼んで、事件があったと届け出るだけだ。今回の場合、被害者の家族の男性2人が興奮して、犯人に重傷を負わせるところだった」と述べた。

 韓国人男性2人はハンドバッグを取り返すとその場を立ち去った。泥棒はローマ市内の拘置所に収監された。今後、窃盗容疑で起訴される。(c)AFP