【7月20日 AFP】犯罪多発都市として知られるブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で、マフィアなどの相次ぐ抗争に対する自衛策として、病院に防弾対策が講じられることが決まった。アジェンシア・ブラジル(Agencia Brasil)通信社が18日、伝えた。

 市内でも特に治安の悪い地域にある5つの市営病院は、周囲にコンクリート塀を設け、窓には防弾仕様の鋼鉄製シャッターを取り付けるなどの、防弾対策がとられる。

 5か月前、市内病院の2億5000万ドル(約236億円)規模の改修対策の一環として対策が決まった。リオデジャネイロの病院を管轄するオスカル・ベッロ(Oscar Berro)氏は、「市民を危険から守るために、あらゆる手を尽くす」と決意をみせる。

 同氏によると、防弾処理が施された建物は、周囲の建物を保護する役割も果たすという。かなりの危険にさらされている病棟は、より安全な地域に移動することが第1手段だが、それが不可能な場合に防弾対策を導入する。

 リオデジャネイロでは、ギャング間の抗争や、犯罪組織と警察間の銃撃戦が日常化しており、16日にも外科病院に流れ弾が着弾し、レントゲン撮影機器が破損する事件があったばかり。この病院は、今回、防弾対策の対象になっている。(c)AFP