【6月12日 AFP】サウジアラビアの王女が、仏パリ(Paris)の高級ブランド店で買い物をした際に代金を支払わなかったとして、店舗側が8万9000ユーロ(約1200万円)の支払いを求めて訴訟手続きを進めている。

 パリ16区の高級衣料店Key Largoが相手取っているのは、サウジアラビアのナエフ・ビン・アブドルアジズ(Nayef bin Abdul Aziz)内相の妻、マハ・スダイリ(Maha al-Sudairi)王女。同店の弁護士が11日明らかにしたところによれば、1年以上にわたって代金の未払いが続いているという。

 店舗側は王女の資産差し押さえを求め、パリで民事手続きを開始した。同弁護士によると、ほかにも少なくとも宝石店1店舗が同じく王女を相手取って訴訟を起こす構えだが、王女は夫が閣僚の地位にあることから、外交特権を主張する可能性があるという。
 
 報道によると、王女は甥のアルワリード・ビン・タラール(Alwaleed Bin Talal)王子が所有しているパリの高級ホテル「ジョルジュサンク(George V)」に滞在しているが、パリにある複数の高級ブランド店に対し支払いを拒否しており、総額で数百万ユーロに上る支払いが未払いになっているという。未払いの中には1年以上前の代金もあるという。

 Key Largoの経営者はAFPの取材に対し、5月にも王女の娘と側近が店を訪れ、大量の買い物をしていったと話した。

 また、AFPの取材によれば、高級ランジェリー店Aux caprices de Lilyも、王女が同店での買い物の代金7万ユーロ(約970万円)を支払っていないと話している。(c)AFP