【5月18日 AFP】台湾で前週開催された国際美女コンテストで、24か国からの出場とうたわれた参加者のうち9人がオーストラリア人のモデルだったことが発覚し、検察当局は18日、詐欺容疑で捜査していることを明らかにした。

 出場した「各国の」美女代表のうち、ボスニア代表として優勝したエスマ・ヴォロデル(Esma Voloder)さんなど少なくとも9人が、実はオーストラリア出身だったことをコンテストの主催者Huang Chih-hui氏がコンテスト終了後に発見した。

 国際コンテストを開催するつもりで参加者の旅費やホテル代などを支払ったHuangさんは、イベントを共同主催したオーストラリア人のギャビン・ドーリー(Gavin Dooley)氏にだまされたと語っている。地元検察当局は、ドーリー氏に台湾にとどまるよう求め、文書偽造容疑で捜査を進めている。

 これまでの取り調べでドーリー氏は、オーストラリアは移民の国で、「偽の国代表」として参加した出場者は全員、二重国籍を持っていると答えたという。 

 優勝したヴォロデルさんは現地紙・蘋果日報(Apple Daily)に答え、自分はオーストラリア生まれだが両親はボスニア難民で、自分でもボスニア人だと自覚していると述べた。

 台湾では一時期、美女コンテストが盛んだったが、近年はスキャンダルが相次いでいる。2003年のミス台湾選考会では選抜後に審査員が優勝者に投票するよう買収されていたことが発覚した。また、その後に次点でミス台湾となった女性は、日本のバーでホステスとして働いていると非難されたが、本人は否定している。(c)AFP