【4月25日 AFP】シンガポール出張中に友人と大量の酒を飲み、酩酊してトラックを盗んで街路灯などに衝突させた英国人エンジニアの男に9500シンガポール・ドル(約62万円)の罰金刑が言い渡された。24日の英字紙ストレーツ・タイムズ(Straits Times)が報じた。

 刑を言い渡されたのはニール・アーサー(Neil Arthur)被告(37)。前年11月に出張でシンガポールを訪れ、オーチャードタワー(Orchard Towers)内にある飲食店で友人と酒を飲んだ。その後、市街地を歩いていたところキーがささったまま停車していたトラックを見つけ、発車させた。

 近くにいたトラックの運転手が止めようとしたが、アーサー被告はそのままトラックを走らせ、看板と街路灯にトラックを衝突させた。さらに車両をバックさせたところ、さらに別の街路灯にもぶつかりトラックは横転。アーサー被告は数か所に打撲と切り傷などの軽傷を負った。

 血中アルコール濃度は飲酒運転の法定限度の1.5倍だったという。アーサー被告は窃盗と飲酒運転の罪で禁固刑に処される可能性があったが、弁護士は、被告は見知らぬ男に追いかけられたと思いこんだのだと主張した。

 アーサー被告は自分の犯した罪を反省する態度を示し、家族が待つスコットランドに戻る許可を求めていた。

 9500シンガポール・ドルの罰金のほかにシンガポール政府とトラック運転手に対し損害賠償として5万7039シンガポール・ドル(約370万円)の支払いを命じられ、シンガポール国内での運転を2年間禁じられた。(c)AFP