【4月8日 AFP】オーストラリアで、現職警察官が性転換手術を受けた「女性」の個人情報を、交際相手の男性にもらした事件で、シドニー(Sydney)の治安判事裁判所は7日、女性から訴えられていた警官2人に125時間の奉仕活動を命じる判決を下した。

 警官に極秘の個人情報をもらされたのは、12年前に性転換手術を受けて女性になったブリジット・フェル(Brigitte Fell)さん。交際中のガリック・ジェイコブソン(Garrick Jacobson)さんが、2006年9月に窃盗容疑で留置された際、タイロン・ステーシー(Tyrone Stacey)、ブレンダン・リットソン(Brendan Ritson)の両警官が、警察が保管しているフェルさんの個人情報をもらし、「君は男と寝ていたんだ」とからかった。

 ジェイコブソンさんが出所後、フェルさん宅に押しかけ、暴力を振るったことから、両警官の不正行為が明らかになった。

 治安判事は、「極めて個人的な秘密情報を、容疑者を辱めるために漏洩した行為は、法の執行者に対する信頼を傷つけるものだ。その結果は、十分予測できたはずだ」と厳しく断じ、両警官に125時間の奉仕活動を命じた。(c)AFP