【4月2日 AFP】ペルーの最高裁特別刑事法廷(Special Court of the Peruvian Supreme Court)で開かれているアルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)ペルー元大統領(70)の公判で1日、判決前の被告人の最終陳述が行われ、フジモリ被告は殺人などの罪に問われている自らの無罪を再び強調した。

 フジモリ被告は1990-2000年のペルー大統領在任中に、センデロ・ルミノソ(輝く道、Shining Path)とトゥパク・アマル革命運動(Tupac Amaru Revolutionary MovementMRTA)などの左翼ゲリラを人権侵害的手法で弾圧したほか、25人が殺害された虐殺2件を命じた罪で起訴された。有罪判決が出た場合、30年以下の禁固刑に処せられる。

 精神的には変わらぬ強じんさを見せているフジモリ被告だが、近年は体調を崩している。今回の公判は2007年12月に開始したが、被告は職権乱用を問われた別の裁判で有罪となりこれまでに6年間、服役している。

 1日、法廷でフジモリ被告は「最初から述べていることを繰り返したい。わたしを有罪とする目撃者は誰もいないことがさらに明らかにされたのだから、初めから言っているようにわたしは無罪だ」と述べた。また「今日の平和で安定したペルーでは、当時の行動を理解するのは非常に難しいだろう」とも言い添えた。

 被告人の最終陳述は3日も行われ、その後まもなく、特別刑事法廷が判決日程を発表する。(c)AFP