【3月31日 AFP】ブラジルの刑務所で、服役囚が伝書鳩を使って携帯電話を入手しようと企てていたことが発覚した。看守が気付いたために、企みは未然に終わった。

　サンパウロ（Sao Paulo）から100キロほどの都市ソロカバ（Sorocaba）にあるダニーロピネイロ（Danilo Pinheiro）刑務所で、看守が25日夜と26日の2回にわたって、小さな袋を結びつけられた伝書鳩、計2羽が、刑務所内に向かって飛んでいくのを発見。ハトを捕まえたところ、袋の中には、それぞれ携帯電話と充電器が入っていた。古風な手段を用いた、新手の密輸手段とみられる。

　ブラジルでは、リオデジャネイロ（Rio de Janeiro）やサンパウロ（Sao Paulo）のような大都市を拠点とする犯罪組織、「レッド・コマンド（Red Commando）」や「首都第1コマンド（First Commando of the Capital）」が存在し、刑務所内の囚人にまで影響力を及ぼしている。

　警察によると、こうした犯罪組織は弁護士や刑務所の看守を買収して抱き込み、服役囚に麻薬や武器、携帯電話などを届け、犯罪行為に加担させているという。(c)AFP