【2月19日 AFP】イラク・バグダッド(Baghdad)で19日、記者会見中のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領(当時)に靴を投げつけたイラク人記者、ムンタゼル・ザイディ(Muntazer al-Zaidi)被告の初公判が厳重な警戒態勢のもとで始まったが、裁判は数時間で休廷となった。

 ザイディ被告は前年12月14日、ブッシュ大統領の退任前最後となるバグダッド訪問中の記者会見で、同大統領に自分の靴を投げつけ、一躍、世界の注目を浴びた。

 首元にはイラク国旗をあしらい、濃緑色の背広と黒いワイシャツ姿で法廷に立ったザイディ被告は、冒頭陳述でブッシュ大統領のイラク訪問は、事前に予告されておらず、公式訪問ではなかったと述べた。

 弁護団もザイディ被告の行為は合法的なものだと主張したが、判事は「ブッシュ大統領のイラク訪問が、公式なものであったかを(イラク)首相府に確認するため公判を延期する」と述べ、公判を数時間で打ち切った。公判は3月12日に再開するという。

 ザイディ被告の劇的な靴投げ行為は、中東各国では称賛を浴びたが、外国首脳に対する暴行罪で有罪となれば最高で15年の禁固刑が科せられる可能性がある。(c)AFP/Ines Bel Aiba