【2月6日 AFP】警視庁中野署は5日、お笑いタレントのブログに殺人事件の犯人であるかのような中傷を書き込んだとして、17-45歳の男女18人を名誉棄損の疑いで書類送検する方針を固めたと発表した。

 中野署によると、札幌市の女子高校生(17)や大阪府の大学職員(45)ら18人は、お笑いタレントのブログに、1998年に起きた女子高生コンクリート詰め殺人にこのタレントが関与したかのような書き込みを大量に投稿。「人殺しが何で芸人をやるんだ」「死ね、犯人」などの中傷は数百件に上り、ブログは閉鎖に追い込まれた。

 ブログに大量の批判や中傷が書き込まれ閉鎖に追い込まれる「炎上」とよばれる現象は、著名人が標的になることが多い。

 警察はこのお笑いタレントからの被害届を受け、通信記録を解析、18人を脅迫と名誉棄損の疑いで書類送検する方針を固めた。報道によると、「炎上」での摘発は全国初。

 ただ、警察庁によれば、ネット上での中傷被害に対する捜査はほかにも複数が進められており、捜査件数は近年増加している。ネット上での中傷や名誉棄損の被害の相談件数は、2003年に2619件だったが、07年には8871件に急増した。

 韓国では前月、政府の財政状況について虚偽の情報を広めたとして有名ブロガーが逮捕される事件があり、政府が激しい批判を受けている。(c)AFP