【1月30日 AFP】ソマリア沖のアデン湾(Gulf of Aden)で29日、フィリピン人とインドネシア人船員13人が乗るドイツ企業所有の液化石油ガス(LPG)タンカーが、ソマリアの海賊によって乗っ取られた。船員援助計画(Seafarers Assistance Programme)のアンドルー・ムワングラ(Andrew Mwangura)ケニア支部長が明らかにした。

 ムワングラ氏によると、乗っ取られたのはドイツ企業が所有するバハマ船籍の「MVロングチャンプ(MV Longchamp)」で、フィリピン人12人とインドネシア人1人が乗っており、液化石油ガスを「欧州から極東へ」輸送中だったという。具体的な国名については明らかになっていない。

 ムワングラ氏は、「激しい銃撃戦があったようだが、船員らは無事だとみられている」と語った。また、この銃撃戦は海賊同士によるものか、周辺海域をパトロールしている外国海軍とのものなのかは今のところ不明だとしている。

 MVロングチャンプは、海賊に乗っ取られた後、ソマリア沿岸に向かったという。

 現在、海賊に乗っ取られている船舶は、今回のタンカーも含め16隻となった。(c)AFP