【1月21日 AFP】韓国警察は20日、金泳三(キム・ヨンサム、Kim Young-Sam)元大統領(81)の義理の息子の別荘に、存在しない不正資金を強奪する目的で重機などを使って押し入ったとして、4人を逮捕したと発表した。

 警察によると、4人は11日、重機の操縦役3人と警備員28人とともに、元大統領の義理の息子の別荘の門や壁の一部を破壊して侵入。義理の息子を部屋に監禁し、電話線を切断した上で2時間にわたって別荘内を物色してまわったという。

 押し入った男たちは、黒い服や軍服を着用しており、不正資金の捜査を行う国連(UN)機関の職員を装っていたという。

 男たちは、別荘の地下室を物色した後、庭や1階部分に穴を掘っていたという。その後、男たちは、隣人からの通報によって駆けつけた警察官に逮捕された。

 男たちは警察に対し、金元大統領が秘密資金を隠しているとのうわさを聞きつけて、犯行に及んだと供述しているという。

 金元大統領は、1993-98年に韓国大統領を務めたが、2人の前任者とは異なり、不正資金を隠しているとの非難を受けたことはない。(c)AFP