【1月18日 AFP】中国人の弁護士67人のグループは、来月パリ(Paris)でオークションに出品されるブロンズ像2体が清朝時代の離宮から盗まれたものだとして、競売大手クリスティーズ(Christie's)を相手取り、オークションの差し止めを求める訴えをフランスで起こす。北京(Beijing)の京華時報(Beijing Times)紙が17日伝えた。

 ブロンズ像はいずれも動物の頭の形で、仏ファッション界の巨匠だった故イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)氏が所有していた。現在はピエール・ベルジェ・イヴ・サンローラン財団( Fondation Pierre Berge Yves Saint Laurent)が所有している。

 サンローラン氏のパートナーだったピエール・ベルジェ(Pierre Berge)氏がオークションへの出品を決めた。クリスティーズは、最大2860万ドル(約26億円)での落札を予想している。弁護士グループは、仏司法当局がオークションを差し止め、ブロンズ像の中国返還を命じるよう望んでいる。

 問題のブロンズ像はかつて北京郊外の清朝時代の離宮・円明園(Yuanmingyuan)に置かれていたもので第2次アヘン戦争の混乱のなか1860年に盗まれたという。

 京華時報によると、円明園の噴水には十二支像12体が設置されていた。今回競売に掛けられる2体とは別にこれまでに5体が返還されたが、残る5体の行方は分かっていない。(c)AFP