【12月19日 AFP】米ミシガン大学(University of Michigan)の法科大学院(ロースクール)に通う女子学生が、性的関係を持った同大の准教授に殴られたとして警察に告訴したところ、この准教授との関係が売春であったことが発覚し、2人とも売買春の罪で起訴されてしまった。当局者が18日、明らかにした。

 2人とも容疑を認めており、今月30日に量刑が言い渡される。売買春行為は最大1年の刑に相当する。

 2人は4月、女子学生がインターネット上に投稿した売春相手を募集する広告を通じて知り合った。女子学生の供述によると、大学のあるミシガン(Michigan)州アンアーバー(Ann Arbor)のホテルに入ったところ、准教授がベルトで彼女を叩きたいと言い出した。女子学生はしぶしぶこの要望を受け入れたが、顔面を2度にわたって平手打ちされ「キレた」という。

 女子学生は代金の300ドル(当時約3万円)を受け取った後、性行為中に暴行を受けたとして警察に駆け込んだ。しかし警察の調書に応じるうち、准教授のほかに9人の客と1回最大500ドル(同約5万円)で売春を行っていたことを告白する羽目になってしまった。

 女子学生は取り調べに対し、「わたしがロースクールの学生だったってのがまずかったわ」と話したという。売春については、学費を稼ぐためだったと供述している。

 地元警察幹部は「警察署に駆け込む前に、法律の教科書をよく読んでおくべきだったね」とあきれ顔で語った。

 一方の准教授は、ミシガン大の近東学部の所属で、女子大生は教え子ではなかった。准教授は暴行容疑を否定。女子学生には何も強制しておらず、行為中は2人は抱き合っていたと供述した。また、この女子学生と長期的な愛人関係を結び、出張などに同行させたいと考えていたとも話した。准教授は結婚しており、妻も同じミシガン大学近東学部に勤務している。

 准教授は、女子学生に金を支払ったことを認め、「どうやら、わたしは厄介なことに巻き込まれたようだね、ふん」と語ったという。

 検察は、暴行容疑で准教授を起訴する十分な証拠はないと判断し、2人を売買春容疑のみで起訴した。(c)AFP