【12月18日 AFP】米政府は17日、前日に国連安全保障理事会(UN Security Council)が採択した、ソマリア領内での軍事作戦による海賊制圧を各国に認める安保理決議1851について、海賊に対する同国領空からの空爆も認められるとの見解を示した。

 米国務省は声明で「今回の安保理決議は、ソマリア暫定政府と協力関係にある諸国が、海賊行為や海上での武装強盗行為を鎮圧するために、これまでの海賊対策を、ソマリアの領土・領空内での軍事作戦を含むものにまで拡大することを認めた」と評した。

 16日の国連安保理で全会一致で採択されたこの決議案は、ソマリア暫定政府との合意の下で採択後1年間、ソマリア領内における国際的な軍事作戦を認める内容になっている。しかし原案と比べ、最終案では領空の使用に関しては明確に言及されなかった。

 報道陣から、さらに詳しい説明を求められた米国務省は「決議は、ソマリア周辺海域での海賊対策のための共通窓口としての国際協力体制の構築」や、「海賊を訴追するための司法権力を含む、海賊対策を目的とした地域諸国の司法権力強化」を求めているとした上で、「国際社会による海賊対策における重要な前進だ」と回答した。(c)AFP