【12月16日 AFP】米連邦最高裁判所は15日、喫煙者が米国の連邦法に基づき、「ライト(軽い)」「低タール」など紛らわしいネーミングのたばこを販売したとして、マルボロ(Marlboro)で知られるフィリップモリス(Philip Morris)を傘下に持つ、米たばこ大手アルトリア(Altria)などを訴えることができるとの判決を5対4で下した。

 北東部メーン(Maine)州の住民3人は、「軽い」たばこは健康被害が少ないかのような誤った印象を与えたとして、たばこメーカーを訴える権利が州法で保証されていると主張していた。3人はマルボロ・ライツ(Marlboro Lights)とケンブリッジ・ライツ(Cambridge Lights)を15年間吸っていた。

 第1巡回区裁判所(控訴裁)では、訴訟の争点は健康被害ではなく、消費者にとってまぎらわしい表記をしないという、メーン州法に基づく義務についてだとの判決を下していた。最高裁はこの判決を支持した。

 今回の判決は住民3人の勝訴を確約するものではないが、連邦裁判所に訴えることが可能となった。

 もし訴訟が進めば、たばこメーカーは喫煙経験者に膨大な和解金を支払わなければならない可能性もある。(c)AFP