子ども5人を殺害の母親、初公判で「心の闇」の一端が明らかに ベルギー
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【12月9日 AFP】ベルギー・中部Nivellesで8日、3歳から14歳までの娘4人と息子1人を殺害した母親の初公判が行われた。公判では自らの子どもに手をかけるという激しい暴力性を見せた被告の「心の闇」の一端が明らかになった。
検察側は冒頭陳述で、2007年2月28日に元教師のGenevieve Lhermitte被告(42)の自宅に到着した救急隊が目にした、せい惨な現場の様子を明らかにした。
救急隊が現場に到着した時、Lhermitte被告はのどに深い傷を負い、廊下の壁にもたれかかって座っていた。被告は救急隊員に対し、子ども5人を殺害し、自殺を図ったと語った。子どもたちの遺体が発見された部屋は血の海だったという。
同被告は、人定質問で職業を聞かれた際に「母親です」とだけ述べたほかは、法廷の最前列に座る夫と、家族ぐるみの友人で一家を長年にわたって経済的に支援してきたMichel Schaar氏には目を向けず、無表情なままで陳述を聞いていた。
犯行時、強いうつ状態にあったとみられているLhermitte被告は、取り調べに対し、同じ家に住むSchaar氏が家族の生活に「立ち入り過ぎ」であり、存在に耐えきれなくなったと語ったという。そして、さまざまな問題に解決策を見いだせず、子どもたちは自分なしでは生きていけないと考えていた被告は、事件当日に「機械は動き出した」という「声」を聞いたと供述した。
その声を聞いた後、Lhermitte被告は、きょうだいたちとテレビを見ていた7歳の娘を2階に呼び、やさしい言葉をかけながらベッドに横たえ、首をしめた上で肉切り包丁で娘ののどを切り裂いた。その後、残りの4人を1人ずつ呼び、同様に殺害していったという。数時間後には、夫が旅行先のモロッコから帰宅する予定だった。
Lhermitte被告は、犯行直後に友人の郵便受けに投函した手紙の中で、「永遠に、子どもたちと一緒にはるか遠いところに行くことにしました」と書かれていた。また、夫は自分の悩みにまったく耳を貸してくれず、さらにSchaar氏は一家の家計を支配することを望んでいたとして非難した。
Lhermitte被告は、有罪となった場合、ベルギーでの最高刑の終身刑の判決が下される可能性がある。(c)AFP/Philippe Siuberski
検察側は冒頭陳述で、2007年2月28日に元教師のGenevieve Lhermitte被告(42)の自宅に到着した救急隊が目にした、せい惨な現場の様子を明らかにした。
救急隊が現場に到着した時、Lhermitte被告はのどに深い傷を負い、廊下の壁にもたれかかって座っていた。被告は救急隊員に対し、子ども5人を殺害し、自殺を図ったと語った。子どもたちの遺体が発見された部屋は血の海だったという。
同被告は、人定質問で職業を聞かれた際に「母親です」とだけ述べたほかは、法廷の最前列に座る夫と、家族ぐるみの友人で一家を長年にわたって経済的に支援してきたMichel Schaar氏には目を向けず、無表情なままで陳述を聞いていた。
犯行時、強いうつ状態にあったとみられているLhermitte被告は、取り調べに対し、同じ家に住むSchaar氏が家族の生活に「立ち入り過ぎ」であり、存在に耐えきれなくなったと語ったという。そして、さまざまな問題に解決策を見いだせず、子どもたちは自分なしでは生きていけないと考えていた被告は、事件当日に「機械は動き出した」という「声」を聞いたと供述した。
その声を聞いた後、Lhermitte被告は、きょうだいたちとテレビを見ていた7歳の娘を2階に呼び、やさしい言葉をかけながらベッドに横たえ、首をしめた上で肉切り包丁で娘ののどを切り裂いた。その後、残りの4人を1人ずつ呼び、同様に殺害していったという。数時間後には、夫が旅行先のモロッコから帰宅する予定だった。
Lhermitte被告は、犯行直後に友人の郵便受けに投函した手紙の中で、「永遠に、子どもたちと一緒にはるか遠いところに行くことにしました」と書かれていた。また、夫は自分の悩みにまったく耳を貸してくれず、さらにSchaar氏は一家の家計を支配することを望んでいたとして非難した。
Lhermitte被告は、有罪となった場合、ベルギーでの最高刑の終身刑の判決が下される可能性がある。(c)AFP/Philippe Siuberski