【11月28日 AFP】ロシア政府を批判してきた反体制ジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤ(Anna Politkovskaya)さんの殺害に関与したとされる4人に対する裁判の公判で27日、遺族らが証言を行い、ポリトコフスカヤさんが長年にわたって脅迫を受けていたことや、殺害前に付近で不審な人影を目撃したことなどを語った。

 アンナさんの息子イリヤ(Ilya Politkovsky)さんは、ポリトコフスカヤさんが2001年ごろから殺害されるまでの5年間にわたって脅迫文を送りつけられていたと証言した。

 ポリトコフスカヤさんは2006年10月7日、自宅の階段で頭部と胴体を撃たれて死亡した。

 被告の1人がロシアの情報機関、連邦保安局(FSB、旧KGB)の元中佐だったことから、審理は軍事裁判所で行われている。

 同事件をめぐっては、殺害に関与したとして容疑者4人が逮捕、起訴され、公判が始まっているものの、実行犯も殺害を指示した人物も依然明らかになっていない。(c)AFP/Olga Rotenberg