【11月18日 AFP】米司法省は、米国の軍事宇宙技術を不正に中国に渡していたとして米裁判所に起訴されていた中国系米国人の物理学者Shu Quan-Sheng被告(68)が17日、罪状を認めたと発表した。同被告は、2003-2007年に宇宙船の燃料システムの設計や開発に関する情報を中国政府に渡していたことを認めたという。

 Shu被告は、中国・海南(Hainan)島にある宇宙関連機関で有人宇宙飛行技術や将来の月探査技術などの開発に携わる中国政府高官らに協力したとして、米国の武器輸出管理法(Arms Export Control Act)に違反したことを認めた。

 また、宇宙船の打ち上げに不可欠な液体水素タンクの構造を詳述した軍事文書を、2003年12月に同高官らに送付したことも認めたという。さらに、同高官らに対し18万9300ドル(約1800万円)に上るわいろを贈ったことも認めたという。

 Shu被告は、米バージニア(Virginia)州ニューポートニューズ(Newport News)にあるハイテク企業AMAC Internationalのトップを務めている。同企業は北京(Beijing)にもオフィスを構えているという。(c)AFP/Jo Biddle