【11月8日 AFP】中国南部の深セン(Shenzhen)で7日午後、検問で無線機を投げられたバイクの男性が街灯に衝突し死亡したことをきっかけに暴動が発生した。

 警察の発表によると7日午後、1台のバイクが検問所で停車を命じられた。バイクには男性のほかに、もう1人乗っていたが、この人物が降りた後、男性はバイクのスピードを上げた。当局者がバイクを止めようとしたが無視されたため、無線機をバイクの男性に向けて投げたところ、バイクの男性はバランスを崩して街灯に衝突したという。検問所に警官はおらず、検問所から300メートル離れた位置に交通警官がいただけだったとしている。男性は病院に運ばれたが数時間後に死亡した。

 その後男性の親族約30人が集まり、現地時間午後2時半(日本時間午後3時30分)ごろ、男性の遺体を警察署に運び、物を壊したり爆竹を鳴らしたりし始めた。

 午後5時(日本時間午後6時)ごろには、400人以上が警察署に集まり、野次馬も2000人以上に膨れ上がった。中には投石したり、警察車両に放火する人もいた。警察が暴徒を解散させたのは翌8日の午前2時(日本時間同日午前3時)ごろだったという。負傷者は報告されていない。

 警察は最初に無線機を投げた当局者の身柄を拘束した。

 検問所付近の住民がAFPに語ったところによると、この地区では最近ひったくりが相次いでいたため設けられたものだったという。

 暴動が起きた通りは、8日午後には店舗も営業するなど普段の静かさを取り戻しているが、近くの駅前には多くの警察官の姿が見られた。(c)AFP/Polly Hui