【11月7日 AFP】スペイン・マドリード(Madrid)で、ギャンブル代ほしさから、中国人の男が孫とともに誘拐されたと偽り、息子夫婦に身代金を要求して逮捕・起訴された。スペイン警察が6日、明らかにした。

 警察によると、前月28日早朝、マドリード市内で食料品店を営む男性が警察署を訪れ、父親(53)と息子(14か月)が誘拐されたと訴えた。男性によると、この男性の家族に女性の声で2人を無事に返す代わりに5万ユーロ(約620万円)を要求する電話がかかってきたという。

 さらに数時間後、この男性の父親から2回目の電話がかかってきた。父親は、誘拐犯に電話で話すように強要されていると話したという。

 3度目の電話で、父親は自分はなんとか逃げ出し安全な場所から電話を掛けているが、孫が生命の危険にさらされており、解放するために今すぐ金が必要だと語ったという。

 警察はその電話の直後、父親を発見。事情を聞いたところ、まもなく誘拐は狂言だったと認めた。共犯者の女(48)もその後、拘束された。女は誘拐した赤ちゃんをスーパーのショッピングカート内に放置していたという。

 女の供述によると、誘拐の計画をたてたのは男性の父親で、動機は家族を脅かすこととスロットマシーンで遊ぶ金を手に入れることだったという。(c)AFP