【9月17日 AFP】ウオツカをロシアからエストニアに「パイプライン」を通じて密輸していたとして、ロシア人とエストニア人の計11人が起訴された。エストニアの検察当局が16日明らかにした。

 当局によると、犯人グループは、エストニア北東部のナルバ(Narva)近くのロシアにまたがる貯水池の水中に、全長2キロのパイプラインをこっそり敷設しウオツカを密輸していた。有罪となった場合、5年以下の禁固刑が科される公算が大きい。

 このパイプラインの存在は2004年11月、エストニアの税関職員が首都タリン(Tallinn)でトラックから違法なアルコール1159リットルを押収したのを機に発覚した。中心的役割を果たしていたロシア人4人が、同年8月から11月にわたり、このパイプラインで少なくとも6200リットルの違法アルコールをエストニアに密輸し、物品税5万7000ユーロ(約860万円)を免れていた。ロシア産のウオツカの値段はエストニア産の約3分の1で、密輸による利ざやは大きい。 

 同様のパイプラインは2006年にもエストニアのナルバ川付近で国境警備隊により発見されているが、このときは「使用される前」のものだったという。(c)AFP