【8月8日 AFP】オーストリア東部でヨーゼフ・フリッツル(Josef Fritzl)容疑者(73)が実の娘を24年間監禁し、性的暴行を加えて子ども7人を産ませていた事件で、娘らを監禁していた地下室の扉は自動的に開く仕組みになっていたとする同容疑者の主張は間違いとする記事が、7日の週刊誌Newsに掲載された。

 フリッツル容疑者は警察の調べに対し、アムシュテッテン(Amstetten)の同容疑者の自宅の地下に作られた55平方メートルの地下室の鉄製の扉は、同容疑者が何らかの理由で長期間、地下室に戻れなくなった場合に、監禁されていた娘のエリザベスさんらが外へ出られるよう、自動的に開く仕掛けになっていると話していた。

 しかし、News誌によると、専門家が地下室を調べたところ、そうした仕組みはなく、扉を開けるにはフリッツル容疑者がリモコンで操作するか、扉の外側にあるボタンを押す方法しかなかったという。

 また、地下室の扉は計8つあり、全て鍵がかけられていたうえ、最後の3つの扉は暗証番号がないと開かない仕掛けになっていた。

 さらに、地下室の電気配線は非常に粗雑な造りで、監禁されていたエリザベスさんや子供たちは、常に漏電火災の危険にさらされていたという。(c)AFP