【8月1日 AFP】韓国の憲法裁判所は7月31日、医師が胎児の性別を両親に告知することを禁止する法律を違憲とし、両親は胎児の性別を知る権利があるとの判断を下した。この判決を受け、韓国内では、性別を理由とした中絶が増加するのではないかとの懸念が高まっている。

 この法律は1987年、子どもの性別を選択するための中絶を防止するために導入された。その背景には、韓国では男児が好まれる傾向が強く、こうした中絶によって人口統計的な不均衡が憂慮される事態となっていたことがある。

 韓国では、「自分の娘を愛しましょう」キャンぺーンなどの取り組みが行われてきたこともあり、女児を中絶する傾向は薄れてきている。だがこれは、子どもの性別にかかわらず1人っ子や子どもを持たないことを選択する夫婦が増加したことが一因であるとの指摘もある。(c)AFP