【7月29日 AFP】マレーシアで開催された「2008ミス・ユニバース・アジア(Miss Universe Asia 2008)」に女装して出場したことを理由に逮捕され、イスラム法廷に禁固7日の刑を下された男性4人が、判決を不服とし控訴した。当局が28日明らかにした。
 
 イスラム原理主義を掲げる全マレーシア・イスラム党(Pan-Malaysian Islamic PartyPAS)が支配するケランタン(Kelantan)州のビーチ・リゾート・ホテルで前週、開催された同コンテストでは、女装して出場した男性16人が拘束された。

 同党はイスラム法の下での単一イスラム国家の樹立を目指しており、同州では露出度の高い服装を禁じたり、店舗のレジで男女別々に並ぶ法などを施行している。

 当局によるとイスラム法廷は27日、拘束した16人中4人に対し、女装していたことを有罪とし、禁固7日と罰金1000マレーシア・リンギット(約3万3000円)の判決を言い渡した。

 しかし、4人はただちに控訴した。裁判所は4人の保釈を認めた。

 一方で、1人は着ていたのが「マレーの伝統衣装だった」ために罪には問われず、釈放された。イブニング・ドレスを着ていた残り11人は保釈されたが、8月24日に判決が下される。

 コンテストにはさらに50人程度の女装した男性が参加しようとしていたが、逃走したという。 

 当局の説明では、同コンテストは一等賞品がリゾート地バリ島(Bali)旅行ということもあり、多数の出場者が集まった。同州でこれほど多くの人数が一斉逮捕されるのは初めてのことだという。(c)AFP