【7月28日 AFP】エジプト沖の紅海(Red Sea)で2006年、大型フェリー「アル・サラーム・ボッカチオ98(Al-Salam Boccaccio 98)」が沈没し1000人を越す死者が出た事故に関する裁判で、エジプト・サファーガ(Safaga)の裁判所は27日、事故関係者6人のうち5人に無罪の判決を下した。これを受け、犠牲者の遺族などが小競り合いを起こす騒ぎとなった。

 裁判の関係者によると、有罪判決を受けたのは、事故の救援に向かわなかったとして禁固6月を言い渡された別のフェリーの船長だけだった。この判決に遺族らが怒りの声を上げたという。

 検察側は判決後、直ちに声明を発表し、控訴する方針を明らかにするとともに裁判のやり直しを求めた。

 アル・サラーム・ボッカチオ98は2006年2月3日、1400人以上の乗員・乗客を乗せ、サウジアラビアからサファーガに向かう途中に沈没した。エジプト史上最悪の海難事故と言われている。(c)AFP/Ines Bel Aiba