【7月1日 AFP】石破茂(Shigeru Ishiba)防衛相は1日、陸上自衛隊で前年2月に行われた日米共同演習関連の情報が保存されたUSBメモリーが紛失していたことを認めた。

 紛失に関与した3人はすでに処分を受けたという。石破氏は、防衛省が意図的な隠ぺいを図ったのではないとしながらも、メモリーに保存されたデータの内容については詳細を明らかにしなかった。情報の漏えいが拡大する懸念があったので、第3者による調査を差し控えたという。

 毎日新聞(Mainichi Shimbun)によると、メモリー内の情報は、漏えいしても刑事罰の対象にならない「注意」に指定されていた。

 2007年12月には、イージス艦の情報漏えいで海上自衛隊幹部が逮捕されるという事件があった。また、2007年には別の自衛官が、個人所有のパソコンで利用していたファイル共有ソフトを通じて機密情報を漏えいさせたとして懲戒処分を受けていた。

 米国は、法律で最新鋭ステルス戦闘機「F22ラプター(Raptor)」の輸出を禁じているが、複数の米政府高官が、米国が日本にラプターを販売しない理由として、これらの情報流出事件を挙げている。(c)AFP