【6月23日 AFP】環境保護団体グリーンピース・ジャパン(Greenpeace JapanGP)のメンバーが、調査捕鯨船乗組員の業務上横領を裏付ける証拠として鯨肉の入った段ボール箱を無断で持ち出した事件で、青森地方裁判所は22日、逮捕されたメンバー2人の拘留期限の10日間延長を決定した。グリーンピース・ジャパンが発表した。

 グリーンピースは、裁判所関係者の話として、青森地方検察庁が佐藤潤一(Junichi Sato)容疑者(31)と鈴木徹(Toru Suzuki)容疑者(41)の拘留期限の10日間延長を請求し、青森地方裁判所が延長を決定したと発表した。青森県警などは20日、4月に鯨肉を無断で持ち去ったとしてグリーンピースのメンバー2人を逮捕していた。

 調査捕鯨で捕獲したクジラの肉を捕鯨船の乗組員が横領し闇ルートで転売していたとして、グリーンピースは証拠のために鯨肉一箱を持ち去り、東京地方検察庁に提出、乗組員12人を東京地検に告発していた。それに対し東京地検は、グリーンピースの告発した調査捕鯨船乗組員らによる捕鯨鯨肉横領について、不起訴の判断を下していた。

 グリーンピースの弁護士らは22日の裁判所の拘留延長の判断に対して抗議。また、グリーンピースは、福田康夫(Yasuo Fukuda)首相に対し、メンバー2人の即時釈放を求める国際的な署名運動を開始したと発表した。(c)AFP