【6月16日 AFP】米大統領府の麻薬管理政策局(Office of National Drug Control PolicyONDCP)は12日、米国内で売買されているマリファナ(大麻)の平均濃度が25年前の2倍になっていると明らかにした。

 ONDCPによると、押収されたマリファナのうち調査のために抽出されたサンプルで、マリファナに含まれる向精神成分を示すTHCの平均値は9.6%。1983年にはわずか4%以下だった。

 ミシシッピ大学(University of Mississippi)のPotency Monitoring Project(効力監視プロジェクト)によると、最近数か月に測定されたマリファナで最もTHCの濃度が高かったものは37.2%と驚異的な数値だったという。

 米国立薬物乱用研究所(National Institute on Drug AbuseNIDA)のノラ・ボルコー(Nora Volkow)所長は、「マリファナ濃度の増加は懸念すべき事態だ。濃度の増加で精神障害など急性中毒症の傾向も高まる。特に懸念されるのは、THCの濃度が高まれば、脳の変化をより効果的に引き起こすことにもなり、依存症につながる可能性もあることだ」とした上で、THCの濃度と依存性を関係付けるには、さらなる研究が必要だと述べている。(c)AFP