【5月29日 AFP】フランスとベルギーで1987年から2001年にかけて若い女性や少女計7人が殺害された事件で、フランス北東部シャルルビル・メジエール(Charleville-Mezieres)の裁判所は28日、暴行・殺人の罪に問われていたミシェル・フルニレ(Michel Fourniret)被告(66)と、殺人ほう助などの罪に問われていたフルニレ被告の妻、モニク・オリビエ(Monique Olivier)被告(59)に対し有罪判決を下し、終身刑を言い渡した。

 フランスで近年、最も残虐な事件の1つと言われる連続殺人事件で、9人の陪審団はフルニレ被告を有罪とし、裁判所は同国では最高刑にあたる恩赦なしの終身刑を言い渡した。

 また、フルニレ被告の妻、オリビエ被告も有罪となり、最低28年恩赦なしの終身刑が言い渡された。検察側は元看護師の同被告をフルニレ被告の「血の女神」と呼んでいた。

 ベルギーとフランスにまたがる同地方の名前から「アルデンヌの鬼(Ogre of the Ardennes)」と名付けられたフルニレ被告は、裁判長が判決文を読み上げる間、感情を一切見せなかった。

 元機械工のフルニレ被告は公判中、7人の誘拐、性的暴行、殺害を認め、時折おぞましい殺害の様子を詳細に語った。被害者の7人は12-22歳で、射殺、絞殺、または刺殺されたが、同被告は処女に執着する性癖を認め、被害者を殺害した際には「人格が変った」と説明しており、「わたしは極めて危険な人物のままだ」と述べた。

 2か月におよぶ公判を終え、フルニレ被告の弁護人は同被告が控訴しないことをすでに明らかにしているが、オリビエ被告の弁護人は、同被告が控訴する可能性もあると述べた。(c)AFP/Carole Landry