フセイン政権の顔、アジズ元イラク副首相の公判開始
このニュースをシェア
【4月30日 AFP】故サダム・フセイン(Saddam Hussein)元イラク大統領の側近で、外相なども務めた、タレク・アジズ(Tareq Aziz)元副首相の公判が29日、バグダッド(Baghdad)で始まった。同元副首相は、1992年にバグダッドの商人42人を処刑したとして起訴されており、有罪が確定すると死刑判決が下される可能性がある。
茶色のスーツ姿で杖をついたアジズ元副首相は、ほかの6人の被告とともに入廷した。アジズ元副首相が公共の場に姿を現すのは、約5年ぶり。
今回の公判には、フセイン大統領の側近の「ケミカル・アリ(Chemical Ali)」ことアリ・ハッサン・アルマジド(Ali Hassan al-Majid)元国防相も出廷する予定だったが、体調が悪く出廷しなかった。アルマジド元国防相はすでに、クルド人虐殺の罪で死刑判決を受けている。
アジズ元副首相の弁護士は以前から、同元副首相は米軍施設に拘置中から健康問題を抱えていると主張しており、かつて葉巻を吸う姿で知られた元首相も、45分間開かれた公判の間中ひどく咳き込んだ。
アジズ元副首相は公判が開始されるとすぐに、弁護団の1人、Badie Aref弁護士が「安全上の理由」で出廷することができなくなったと述べ、新たな弁護士の任命を要求した。これを受け、裁判所側は、5月20日まで公判を延期することを決定した。
アジズ元副首相は国際社会におけるフセイン政権の顔として広く知られており、2003年には米国のイラク進攻を回避するために欧州各国を歴訪。各国首脳やローマ法王故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)と会談した。
アジズ元副首相は、国連(UN)の経済制裁下にあった1992年、食品価格高騰を理由に商人らを処刑したとされている。フセイン政権は、処刑前に商人らの財産も没収したという。
イラクの法律によると、アジズ元副首相の有罪が確定すると、終身刑もしくは絞首刑が言い渡されるものとみられている。(c)AFP/Ammar Karim
茶色のスーツ姿で杖をついたアジズ元副首相は、ほかの6人の被告とともに入廷した。アジズ元副首相が公共の場に姿を現すのは、約5年ぶり。
今回の公判には、フセイン大統領の側近の「ケミカル・アリ(Chemical Ali)」ことアリ・ハッサン・アルマジド(Ali Hassan al-Majid)元国防相も出廷する予定だったが、体調が悪く出廷しなかった。アルマジド元国防相はすでに、クルド人虐殺の罪で死刑判決を受けている。
アジズ元副首相の弁護士は以前から、同元副首相は米軍施設に拘置中から健康問題を抱えていると主張しており、かつて葉巻を吸う姿で知られた元首相も、45分間開かれた公判の間中ひどく咳き込んだ。
アジズ元副首相は公判が開始されるとすぐに、弁護団の1人、Badie Aref弁護士が「安全上の理由」で出廷することができなくなったと述べ、新たな弁護士の任命を要求した。これを受け、裁判所側は、5月20日まで公判を延期することを決定した。
アジズ元副首相は国際社会におけるフセイン政権の顔として広く知られており、2003年には米国のイラク進攻を回避するために欧州各国を歴訪。各国首脳やローマ法王故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)と会談した。
アジズ元副首相は、国連(UN)の経済制裁下にあった1992年、食品価格高騰を理由に商人らを処刑したとされている。フセイン政権は、処刑前に商人らの財産も没収したという。
イラクの法律によると、アジズ元副首相の有罪が確定すると、終身刑もしくは絞首刑が言い渡されるものとみられている。(c)AFP/Ammar Karim