レーザーポインターで飛行機墜落? 豪で違法武器指定の議論
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【4月3日 AFP】オーストラリアで、着陸体勢に入った航空機のコックピットにレーザーポインターを照射する「攻撃」が相次ぎ、当局がレーザーポインターを違法な武器として禁止する動きが出ている。2日、ボブ・ディーバス(Bob Debus)内相が明らかにした。
事件が起きているのはシドニー(Sydney)の空港。最も悪質な例では、3月28日に6機の航空機に対し15分にわたって緑色のレーザー4本が照射され、パイロットが針路変更を余儀なくされた。レーザーを照射されたパイロットは一時的に視界が奪われたり、気分が悪くなったりしたと訴えているという。
こうした事態を受け、豪政府の関係各局と地元警察当局が2日、航空機に向けたレーザー攻撃への対策協議を開始した。4日までに報告をまとめ、政府に提出する。
ニューサウスウェールズ州(New South Wales)当局者は、「単なるいたずらだと考えられがちだが、それでは済まない。パイロットの視界がふさがれた結果、飛行機が墜落すれば、大量殺人になる」と指摘する。
オーストラリア国内で購入できるレーザーポインターの出力は、ほとんどの州で合法の出力1ミリワットのものから、インターネット上で販売されている50ミリワット以上のものまで、さまざまだ。ただし販売業者の一人は、出力の高いレーザーポインターを使ったとしても、高速移動する飛行機のパイロットの目をくらませることが可能だとは考えにくいとし、「ネット上で誰もが買えるコンパクトタイプのレーザーポインターで航空機が墜落するなんて大げさ」と疑問を呈する。
クイーンズランド大学(University of Queensland)レーザー科学センターのノーマン・ハッケンバーグ(Norman Heckenberg)教授も、一般的なレーザーポインターが危険だとは思えないとの見方を示している。(c)AFP