【4月2日 AFP】ロシアの格闘家エメリヤーエンコ・ヒョードル(Fedor Emelianenko)選手が出演している韓国のはちみつ飲料のテレビコマーシャルについて、ヒョードル選手側が映像を無断使用され、格闘家のイメージを損なわれたとして、コマーシャルを制作した養蜂協会などを相手取り、15億5000万ウォン(約1億6000万円)の損害賠償を求める訴えを起こしていたことが明らかになった。

 訴えられたのは養蜂協会の会長と大韓サンボ連盟(Korea Sambo Federation)のMoon Jong-Keum氏。

 聯合(Yonhap)ニュースによると、Moon氏は、ヒョードル選手側との間に1年間の交渉権を確保していただけで、映像使用に関する正式な契約は結んでいなかったにもかかわらず、養蜂協会と2200万ウォン(約225万円)でコマーシャル制作契約を結んだという。

 地元ケーブルテレビで放映されたという問題のテレビコマーシャルは、黄色い花に止まるハチの映像の後で、リング上のヒョードル選手がはちみつ飲料を飲み、「おいしい」と称えるもの。

 聯合ニュースによると、ヒョードル選手側は訴状で、同選手には「世界最強のファイターというイメージ」があるとした上で、「当該コマーシャルは最強のファイターのイメージに合わず、粗雑な映像で作られており、同選手のイメージを傷つけるもの」としている。
 
 これに関し、韓国検察当局も3月31日、大韓サンボ連盟に対し、ヒョードル選手の肖像権を無断使用した詐欺の容疑で捜査を開始したと発表している。(c)AFP