【3月27日 AFP】インドネシアの南ジャカルタ(South Jakarta)地裁は27日、1月に死去したスハルト(Suharto)元大統領が在任中に運営していた慈善財団の不正事件の判決公判で、故元大統領に無罪を言い渡した。

 インドネシア政府は、元大統領と慈善団体が奨学金事業の公金数百万ドルを流用していたとして、損害賠償など14億ドル(約1390億円)の支払いを求めていた。

 南ジャカルタ地裁判事は、「スハルト元大統領および慈善団体の行為自体は違法」と認めながらも公金流用に元大統領が「直接関与した証拠はみられない」とし、「元大統領の行為は慈善団体の経営者としての責任範囲内である」と結論付けた。

 一方で慈善団体には、1億570万ドル(約105億円)およびルピーで500万ドル(約5億円)相当を支払うよう命じた。
 
 27日の判決言い渡しには、死去したスハルト元大統領の代理として息子ら6人が出廷した。(c)AFP