レストラン批評をめぐり「報道の自由」が大勝利、英国
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【3月14日 AFP】報道の自由が大きな勝利を収めた。英国北アイルランド・ベルファスト(Belfast)の控訴院は10日、レストラン批評は名誉棄損を恐れることなくなされるべきとの判決を下した。
北アイルランドの地元紙アイリッシュ・ニューズ(Irish News)は2000年、レストランガイド「ブリッジストーン(Bridgestone)」に、ベルファスト西部のピザレストラン「Goodfellas」を酷評する記事を掲載した。これに対し陪審員は名誉棄損で有罪とし、賠償金2万5000ポンド(約520万円)の支払いを求める評決に達したが、判事はこれを覆す判決を下した。
問題の記事では、料理、スタッフ、煙臭い環境に対し辛口評が書かれた。
レストラン側は記事は名誉棄損だと主張し、高等法院の陪審もこれを認めた。だが同法院のブライアン・カー(Brian Kerr)主席裁判官は、陪審団が記事中の事実と批評を混同しているとして再審を求めた。
「陪審が批評に不可欠な要素を明確に理解してさえいれば、批評を正当化するに足る事実がその基盤にあるか否かという困難な問題にも対処できるはず」と述べた。
アイリッシュ・ニューズの編集者は英高級朝刊紙ガーディアン(Guardian)に対し、「新聞には公平かつ正当で、正しい情報に基づいた批評を掲載する権利があるとの強いメッセージを、判決は発信した」とし、「完全に名誉を回復した」と述べた。
記事を書いた記者の「否定的な批評が好きな人はいない。だが、正直に書けないのなら、好意的な批評には意味がない」とのコメントも同紙に掲載された。
一方、レストランのオーナーは「陪審が覆されるなんて、陪審制度をばかにしている」と述べている。(c)AFP
北アイルランドの地元紙アイリッシュ・ニューズ(Irish News)は2000年、レストランガイド「ブリッジストーン(Bridgestone)」に、ベルファスト西部のピザレストラン「Goodfellas」を酷評する記事を掲載した。これに対し陪審員は名誉棄損で有罪とし、賠償金2万5000ポンド(約520万円)の支払いを求める評決に達したが、判事はこれを覆す判決を下した。
問題の記事では、料理、スタッフ、煙臭い環境に対し辛口評が書かれた。
レストラン側は記事は名誉棄損だと主張し、高等法院の陪審もこれを認めた。だが同法院のブライアン・カー(Brian Kerr)主席裁判官は、陪審団が記事中の事実と批評を混同しているとして再審を求めた。
「陪審が批評に不可欠な要素を明確に理解してさえいれば、批評を正当化するに足る事実がその基盤にあるか否かという困難な問題にも対処できるはず」と述べた。
アイリッシュ・ニューズの編集者は英高級朝刊紙ガーディアン(Guardian)に対し、「新聞には公平かつ正当で、正しい情報に基づいた批評を掲載する権利があるとの強いメッセージを、判決は発信した」とし、「完全に名誉を回復した」と述べた。
記事を書いた記者の「否定的な批評が好きな人はいない。だが、正直に書けないのなら、好意的な批評には意味がない」とのコメントも同紙に掲載された。
一方、レストランのオーナーは「陪審が覆されるなんて、陪審制度をばかにしている」と述べている。(c)AFP