【3月12日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)で、週末をビーチで過ごした老夫婦が自宅に帰ってみると、なんと自分たちの殺人事件の捜査の真っ最中だった。現地の新聞が11日、報じた。

 ロイ・オステル(Roy Ostell、63)さんとヘザー・オステル(Heather Ostell、58)さん夫妻は、週末をビーチで過ごそうと思い立ち、娘のアンジェラ(Angela)さんに何も告げずに車に乗って外出した。

 一方のアンジェラさんは、週末に両親のもとを訪ねてきたが、家の鍵はかけられておらず、室内も散らかったまま。さらに、室内にいるはずの飼い犬も家の外をうろついていた。

 最悪の事態を心配したアンジェラさんは、すぐに警察に通報。駆けつけた警察も事件性があると判断し、家の周りには報道関係者が詰めかけた。

 警察当局が記者会見を行おうとしたその時、現場に車が横付けされ、ビーチから戻ったばかりのロイさんとヘザーさんがひょっこり姿を現したという。

 ヘザーさんによれば、飼い犬は隣人が訪問して面倒を見る予定だったが、ロイさんが鍵をかけ忘れたので勝手に出て行ってしまったという。

 娘のアンジェラさんは夫婦に対し「どこに行ってたのよ!」と怒鳴り、報道陣を置き去りにして帰ってしまった。

 ヘザーさんは、今回の「殺人事件」騒動でいい面もあったとも語る。

「捜査用に、よく撮れている写真を使ってくれていたのよ。わたしが本当に死んでたとしても、いい写真を選んでくれてうれしいわ」。(c)AFP