【3月8日 AFP】フランス北西沖の英王室属領チャネル諸島(Channel Islands)のジャージー(Jersey)島にある元養護施設から子どもの頭がい骨などが発見され、長期にわたる組織的児童虐待疑惑が浮上した事件で、警察当局は7日、地下室から血痕が発見されたと発表した。

 広報担当者によると、元養護施設「Haut de la Garenne」の地下室にあるコンクリート製の浴槽で、警察犬により血痕が発見されたという。同施設では、2月23日に子どもの頭がい骨が発見されている。

 また、虐待の恐怖が綴った差出人不明の手紙が捜査員あてに届いていたことが同日、明らかとなった。

 手紙には、「人生の『汚点』の扉を叩き、過去をよみがえらせ、それに直面して詳細を語らなければならないと考えたとき、私は恐怖と失望でいっぱいになった」、「最後の日について書き上げたときは、再び気分が落ち込んだが、今は肩の重荷が降り、心も軽くなった。私は今、トンネルの終わりに見える光に向かって進んでいる」と書かれている。

 警察当局は3日、施設の地下室の壁に書かれた殴り書きのメッセージについて捜査を進めていると発表した。メッセージには「私は何年も悪い状態が続いている」と書かれている。

 一方、同施設内の地面が荒らされていたことについては、英国放送協会(BBC)の刑事ドラマ「Bergerac」の撮影が原因の可能性があると指摘した。このドラマで、同施設は警察署として使用された。(c)AFP