【3月6日 AFP】オーストラリアで30歳の男が「試乗」と称して自動車ディーラーから新車を借りたまま5日間、約6200キロを走行し逮捕された。走行距離はオーストラリア大陸縦断に匹敵する長さだったという。

 男は前月29日、南部メルボルン(Melbourne)にある車の販売店を訪れ、最新モデルのホンダアコードを試乗したいと申し入れた。販売員と20分ほど話した後、実際に買う気があると販売員を信じ込ませ、必要な書類手続きを済ませた後、販売員が助手席に同乗する前に車を発進させ走り去った。

 男は5日、ガソリン代を支払わずにやはり逃走したため警察に逮捕されたが、その現場はメルボルンから約3700キロ離れた北部特別地域(Northern Territory)テナントクリーク(Tennant Creek)付近だった。警察は車の中から洗面用具と歯磨き道具一式を発見した。

 販売ディーラーのイアン・マッケンジーさんによると、メーターに記録されていた試乗中の走行距離は6200キロだったという。イアンさんは「男は車を毎日、ほとんど1日中乗り回していたにちがいない」と地元メルボルンのヘラルドサン(Herald Sun)紙に語った。

 男は車両の不正使用の加重罪と不法所持罪に問われ、北部特別地域のアリススプリングズ(Alice Springs)治安判事裁判所に7日、出頭する。(c)AFP