【2月29日 AFP】英国で先ごろ死亡した元図書館司書の男性の遺品から、1970年に起きた未解決の女性殺害事件について犯行を告白する文書が見つかった。英紙ガーディアン(Guardian)が28日、報じた。

 報道によると、文書が見つかったのは英北西部ウィガン(Wigan)で、先日がんで亡くなったハーベイ・リチャードソン(Harvey Richardson)氏(77)の自宅。遺族の依頼で改装業者が自宅内を整理していたところ、洋服だんすの上にあった革のかばんの中からロレイン・ジェイコブ(Lorraine Jacob)さん(当時19)殺害を告白する9ページにわたる文書が出てきた。

 かばんには数点の衣類のほか、事件に関する数十点の新聞各紙の切り抜きや、第2次世界大戦中の銃、リチャードソン氏がドイツやナチス(Nazis)を崇拝していたことを示す複数の書籍が入っていた。衣類はDNAサンプル検出のため鑑識に回された。

 文書について、ガーディアンは地元マージーサイド(Merseyside)州警察幹部の話として、「極めて正確に記述されており、ロレインさん殺害事件の自白書とみなせる可能性は高い」と報じている。警察はDNA鑑定の結果を待って、今後の方針を決めるという。

 ロレインさんは1970年に英リバプール(Liverpool)の路地で、遺体で発見された。先ごろ、がんで亡くなったリチャードソン氏には2人の子どもがあり、前科はなかった。遺族は警察の捜査に協力しているという。(c)AFP